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『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー

2022年12月17日に投稿
1『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
表紙の局面
総評
 質は低いと感じました。致命的に問題な箇所がいくつかありましたし、研究の浅さや記述の不確かさを感じるところがいくつもありました。正直なところあまりお勧めできません。
 1番よくないのが、プロ+ソフトという読者が信頼しやすい状態の中で、ソフトの最善手を明らかに無視した手順を解説をすることがあることです。この本の中では、振り飛車ミレニアムが急戦されても大丈夫かどうかという議論がたびたび出てきます。もし急戦されて全然だめとなると、駒組みの構想自体に問題があることになり、その駒組みを扱う箇所全体に影響があります。そのため急戦の議論は慎重に行う必要があります。
『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
2
急戦する側が甘い手を指した場合を解説し、ソフトが指摘するより厳しい手を解説しないということがあると、本当は急戦されて潰れるのに互角という結論が導き出されて危険です。もう少し正確性の高い内容を期待したかったです。
 『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』(以降『振りミレ』)に関して、表紙から巻末にかけて気になったところをピックアップしていきます。 
表紙
 中身を読まないとわからないのですが、表紙の局面は盤面反転したもので、四間飛車は後手番です。混乱を招くので反転しない方がよかったのではないかと思いました。先手番での解説がない理由については『振りミレ』14ページに記載があるので後述します。

まえがき
 使用したソフトに関する記述があります。
「前著『エルモ囲い』執筆時に研究で使ったソフトを使用して本書の研究を進めました」
 その前著『エルモ囲い』の8ページには、使用したソフトについて次の記載があります。
「elmo(2017年5月バージョン)」
 文字通りならば、最新ソフトを利用して執筆したわけではないと受け取れます。もちろん3年前のバージョンでも強いですが、最新ソフトを利用しない理由はないでしょう。本レビュー内ではできるだけ正確な検証を行うため、elmo(2019年5月バージョン)、思考エンジン『やねうら王』V4.88で検討し、評価値はノード数(ソフトが読む局面の数)10億以上の結果を記載するようにします。
3『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
14ページ第13図
A図は☗7八飛まで
B図は☗3六歩まで
 ◇先手番に関する記載について
 先手番で成立するかどうかは重要な話題なので、より具体的な解説が欲しいと感じました。
 『振りミレ』14ページには先手番の課題として次の短い記載があります。
「第13図になった場合、先手が振りミレを目指するなら☗4六歩か☗3六歩を突くことになる。勿論これはこれで、簡単に居飛車がよくなるわけではないので1局の将棋なのだが、急戦されたときのリスクを考えると得策ではないと思う。」
 この記載は少し不正確で、より詳しい解説が必要だと思います。第13図で☗4六歩として急戦になった場合はA図が想定されますが、☗4
4
C図は☗7八飛まで
D図は☖3三同桂まで
E図は☖4五桂まで
六歩がどの程度損なのかはっきりしません。むしろ問題なのは第13図から☗4六歩☖3三角となったとき、ミレニアムにするには☗3六歩(前頁B図)とするしかないことです。☗3六歩は美濃囲いにしたときにコビンが空くという明確な損があります。先手の☗3六歩を見て急戦に切り替えられる方が先手にとって不満です。C図以下、☖7六歩☗同銀☖7二飛☗6五歩☖5五銀☗6七銀☖7六歩☗8八角☖4六銀☗3三角成☖同桂(D図)が一例で、次の☖5五角が☗3六歩をとがめた厳しい狙いになります。D図で☗5六歩としても☖8二角☗3九玉☖4五桂(E図)として、やはり☗3六歩をとがめた攻めがあります。
5『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
16ページ基本図
76ページ第37図
F図は☗7八金右まで
 ◇第1章 VS左美濃囲い
 この章はあまり深く読み込んでいません。ミレニアムで対抗するよりも銀冠穴熊対策の決定版といってもよい地下鉄飛車(F図)を選ぶ方が勝ちやすいと思っているからです。
 16ページ基本図は☖7二玉をみて☗7八銀と左美濃を選択した局面ですが、☗3六歩を突いた時点で☖7二銀とすれば、先手が穴熊を目指しても76ページ第37図と合流できます。そのため☖7二玉としなければならない必然性がないので後手は地下鉄飛車の作戦を選ぶことが可能です。
 本章を流し読みした感じでは場合によってミレニアムで対抗するのも面白いと感じました。
6
41ページ第3図
F図は☗3三歩まで
G図は☗2二歩まで
 ◇第2章第1節 VS天守閣美濃
 ミレニアムに組むには☖7二玉を決めるので天守閣美濃の対策は必須です。その対策が解説されている節が設けられているのは素晴らしのですが、対急戦に難があります。ミレニアムを活かして☖8二飛と回る対策が記されていますが、第3図から☗3四歩☖同銀☗5五銀☖8四歩☗4四銀☖2二角☗3三歩(F図)で次の☗2八飛から☗2四歩の狙いが厳しく先手有利です。F図で☖1四歩には☗2八飛☖1三角☗3二歩成☖同飛☗2四歩☖同角(☖同歩)☗2二歩(G図)で攻めが続きます。以下は☖1三桂☗2一歩成☖3六歩☗2二と☖8二飛☗2三と☖同銀☗3三銀不成で好調です。
7『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
G図は☗8六歩まで
H図は☖4二角まで
I図は☖6四角まで
 ◇プロの天守閣美濃対策
 『振りミレ』を読んだだけでは天守閣美濃対策で困ってしまい、振りミレを指せなくなってしまいます。個人的には次に紹介する作戦を記載して欲しいと思っていました。G~I図は2020年1月のプロの実践で現れた局面です。後手の対策が非常に有力なので是非真似して欲しい作戦です。その作戦は☖6四歩保留銀冠です。狙いは☖4二角(H図)から☖6四角(I図)と角を活用することです。さらに角は8六の地点もにらんでおり、非常に働きがいいです。角で先手の動きを牽制できるので、先手から仕掛けることが難しくなるため、千日手模様で待機する戦略も有効です。
8
54ページ第15図
J図は☗3八飛まで
K図は☗6八銀まで
 ◇第2章第2節 相ミレニアム
 この節は6ページしかなく、本題の相ミレニアムは3ページしかありません。52ページでは「新規開拓の楽しさはあるが、落とし穴には十分気を付けたい。」と述べていますが、落とし穴に関する解説はありません。相ミレニアムの成立条件などがあるならば解説して欲しかったです。3ページでは明らかに解説不足で、少し物足りなさを感じました。
 解説手順では先手がミレニアムに組む前に☗3七桂と上がっているため、☖5四銀と上がりやすく、後手も15図の堅陣のミレニアムに組めるようです。しかし☗3八飛とできる場合は、J図~K図が一例で固さ負けしやすそうです。
9『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
55ページ16図
L図は☗3八飛まで
M図は☗2二角まで
 ◇第2章第3節 穴熊含み
 16図で何を指すかがテーマの節です。①☖6四歩は☗3八飛や☗5五角で苦しいという結論、②☖7四歩は「☖6四歩よりは急戦に対応しやすい形」(83ページ)となっています。しかし☗4六銀(69ページ29図)以下、☖8二銀☗3五歩☖7三銀に☗3八飛が解説されていて互角の結論となっているのですが、☗3八飛に代えて☗3四歩☖同銀☗3五歩☗3八飛で先手有利なようです。☗3四歩から☗3五銀となれば作戦勝ちなので☖4五歩と反発するくらいですが、☗3三角成☖同桂☗5五銀☖2五桂☗3四歩☖3二歩☗2二角が一例で先手好調です。よって☖7四歩は無理筋の恐れがあります。
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78ページ途中図
78ページ結果図
N図は☗6六馬まで
 最有力なのは③☖8二玉だと思われますが、解説は4ページだけでした。☗3六歩をとがめるため☖3二飛から動く構想はよいのですが、仕掛けのタイミングが早いようで失敗しているようです。結果図について「評価値はやや先手有利」(78ページ)と記載がありますが、400点近く離れており不安のある局面です。結果図以下、☗7五銀☖2九龍☗1一角成☖1九龍☗6六馬(N図)が一例で、後手が仕掛けを継続するのは大変です。
「これ以上手待ちしていたら作戦負けになる」(77ページ)として仕掛けていますが、仕掛ける方が作戦負け濃厚です。本当に手待ちしていたら作戦負けになるのでしょうか?
11『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
O図は☖4四角まで
P図は☗5五銀まで
Q図は☖2五飛まで
 77ページでは手待ちの例として☖6四歩と☖7四歩を挙げていますが☖5四歩はどうなのでしょうか。
 O図は78ページ途中図で☖5四歩と☗9九玉の交換がある局面です。78ページ途中図から☗2四歩に☖3五飛は☗3七歩☖2四歩☗同飛☖3三桂☗5五銀(P図)で失敗ですが、☖5四歩が入っていれば☗5五銀の筋はありません。よってO図で☗2四歩に☖3五飛が成立します。2筋の飛車先交換にはQ図のように☖3三桂から☖2五飛と強く対応して後手優勢です。飛車交換以降は桂香を拾って端攻めすれば勝ちやすい展開です。☖5四歩は価値の高い手といえるかもしれません。
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R図は☖6四歩まで
S図は☗6六銀まで
T図は☖6五歩まで
 先手が☖5四歩の展開に自信がない場合、工夫する方法があるので紹介します。R図は2020年3月のプロの実践の局面です。先手が☗3六歩を突くのを遅らせれば、後手は☖6四歩か☖7四歩を突くしかなく、☖5四歩の変化を消すことができるという理屈です。実践はR図から☗3六歩☖8二玉☗4六銀と急戦になりましたが、☗4六銀に代えて☖8八玉も有力でした。S図のように備えられると後手は一筋縄ではいきません。R図の☖6四歩に代えて☖7四歩もあり、☗3六歩は☖6二金直として急戦に備え、穴熊にはT図のように仕掛ける手段もありそうです。この辺りは後手の課題です。ミレニアムに組むための苦労は尽きません。
13『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
94ページ第1図
96ページE図
U図は☖7五歩まで
 ◇第3章 VS居飛車穴熊
 この章全体で研究不足を感じるのが9筋の端歩の交換が入っている場合の議論が少ないことです。居飛車穴熊に対して端攻めができるため後手にとって損がありません。端攻めするためにミレニアムに組むと言ってもよいほど端歩は重要だと思っています。端歩の有無によって顕著な違いが生じる例をあげます。
 94ページ第1図では☗7五同歩が最善で、96ページE図まで進んで先手寄りの互角です。U図は9筋の端歩の交換がある場合で、既に後手有利です。96ページE図と同様に進んだ場合、☖9五歩☗同歩☖3三角とすればより攻めが厳しくなるため後手優勢です。
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87ページA図
V図は☗2六飛まで
W図は☖7五歩まで
 87ページA図に関する記述を引用します。
「振り飛車側は安易に☖4三銀と上がっては作戦負けに模様になってしまう。というのは、A図以下☖4三銀☗8八玉☖5四銀☗9八香☖6五銀と動いていっても☗2六飛と飛車の横効きで簡単に受かってしまうからである。」
 ☗2六飛まで進んだのがV図です。この局面は作戦負け模様なのでしょうか?
 V図以降、後手の指し方は色々あるようですが、一例として☖7二銀~☖7四歩~☖7三銀~☖8四銀~☖7三桂~☖7五歩(W図)と積極的に銀を繰り出していくような作戦が有力なようです。作戦負けは言い過ぎで、むしろ後手が面白いのではないかと感じました。
15『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
105ページ結果図
X図は☖7九同銀成まで
Y図は☗5九桂まで
 ☗6七金と☖8一玉の交換を入れて仕掛けた変化に関する105ページの結果図に関する記述を引用します。
「結果図から☗6七金☖7九銀成☗同銀☖同金☗8八銀☖7八銀☗7九銀☖同銀成…と攻め続けどこかで☖4六飛の活用に期待したい。後手が勝ちやすい変化だと思う。」
 ☖7九同銀成まで進めたのがX図です。次に☖7八銀があるので☗8八金と埋めるくらいですが、以下☖4六飛☗2四角☖4七飛成☗5九桂(Y図)が一例で後手が攻めを継続するのは大変そうです。後に☗3三角成から馬を引き付けられると非常に固く、実践的に見ても穴熊が勝ちやすいのではないかと思います。
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103ページ第5図
Z図は☖4九角まで
a図は☖6五銀まで
 103ページ第5図から☗2四歩☖同歩☗6五歩☖同桂は105ページの結果図となり先手が指しやすそうでした。この仕掛けに対しても1筋の端歩の交換が後手に有利に働くので紹介します。端歩の交換がある場合は☖6五同桂より☖7七角成の方が有力です。理由は☖7七同桂で端の効きが減るからです。Z図以下、☗6八銀☖7五歩☗2四飛☖7六歩☗7二歩☖同金☗2一飛成☖4一歩☗3三角☖7七歩成☗同角成☖6五銀(a図)が一例です。端歩の交換がない場合は先手良しですが、端歩の交換がある場合は後手からの端攻めが厳しいため後手十分です。
17『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
 無事ミレニアムに囲った後の展開は居飛穴が☗7八金型か☗7九金型かで分岐します。金が一路違うだけで全く景色が変わるのが将棋の面白いところでもあり、対策に苦労するところでもあります。個人的に、125ページの青嶋戦に関するコメントはショックでした。
「対局当時☗7九金型はあまり本線に考えていなかった(中略)この段階で想定外はプロとして研究不足。早くも反省だ。」
 この対局は『振りミレ』が発売される二ヶ月前の対局です。おそらくほぼ執筆が完了していたと推測できます。『振りミレ』は☗7九金型が研究不足の状態で執筆されたというになりま




す。実際『振りミレ』には☗7九金型の解説はほとんどありません。青嶋戦のコメントには☗2四歩☖同歩☗6五歩の筋を読み直したともありますが、その解説もありません。111ページでは☗7九金型の特徴を挙げたうえで「振りミレ対策には☗7八金型のほうが優秀な構えだと思う。本書では☗7八金型固定で解説を進めていきたい。」としています。しかし☗7九金型が研究不足なら☗7八金型と☗7九金型のどちらが優秀かという判断はあまり意味がないでしょう。研究不足のために解説が出来なかったというように私には感じました。とても残念です。
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130ページ第33図
b図は☗3七桂まで
c図は☗4三歩成まで
 130ページ第33図では☗9六歩と端歩を受けていますが、当然手抜く手も考えられるはずですが、解説はありませんでした。☗9六歩に代えて☗3七桂(b図)の方が厳しく、以下☖6二金寄☗4六歩☖同歩☗同銀☖6五歩☗4四歩☖6六歩☗5五歩☖6五銀☗4三歩成(c図)で先手優勢です。☖6二金寄に代えて☖9五歩などでも同様に☗4六歩☖同歩☗同銀と進めていけば角銀桂の効率が抜群で先手十分です。
 ソフトでチェックしていればb図の☗3七桂を見逃すことはないでしょう。次の131ページでは「結果図までAIを使った研究手順」と記載があるため既知だったはずです。意図的に解説しなかったというのは悪質極まりありません。
19『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
d図は☗5五歩まで
途中図は☗5三金まで
e図は☗5一飛まで
 130ページ第33図は囲い合う前に端歩の突き合いがあれば合流するのでその先にも触れます。☖6二金寄☗3七桂☖6五歩には☗5五歩(d図)も有力です。以下長手数ですが一例です。
☖5五同角☗5六銀 ☖6六角 ☗4五桂
☖5七角成☗6四歩 ☖同 飛 ☗5三桂成
☖5六馬 ☗6二桂成☖同 金 ☗同角成
☖同 飛 ☗5三金 (途中図)
☖6四飛 ☗5四金 ☖同 飛 ☗6三銀
☖6四飛 ☗5四金 ☖同 飛 ☗同銀成
☖7一金 ☗5一飛      (e図)
 先手の飛角銀桂の方が働きがよく、激しく仕掛ける手順が成立します。端歩の突き合いがあったとしても後手が苦労しそうな印象です。
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f図は☖8四歩まで
g図は☗5九角まで
h図は☖4五歩まで
 『振りミレ』では☖6二飛を理想形として扱っていますが、5三に効きがなくなったため☗5九角から☗2六角で好形を許すことになってしまいました。☖7二金寄が良くないと反省して☖8四歩(f図)とするほうが無難でしょう。単に☗5九角は☖6五歩があるので☗8六角☖6三銀に☗5九角(g図)がよさそうです。なお☖6三銀で☖6五歩は☗6八飛でやぶへびです。g図以下は☖6五歩☗3七角☖4六歩☗同歩☖6六歩☗6八飛☖4五歩(h図)で十字飛車を狙っていい勝負です。
21『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
154ページ15図
i図は☖5一角まで
j図は☗8六角まで
 ◇第4章 端歩突き越し型振りミレ
 この章は端歩突き越しで☖8二銀型ミレニアムに組めるかどうか挑戦している章で、意義のある内容だと思いました。まず☖3二銀型は銀の立ち遅れて苦戦であることが解説されています。☖5四銀型の場合どうかが課題です。私が一番気になる局面(154ページ15図)だけ触れようと思います。i図は15図から数手進んだ局面で156ページでは「いい勝負」とされています。以下☖8一玉なら☗5五歩☖同銀☗5六歩☖4四銀☗6五歩☖同歩☗8六角(j図)という巧妙な手順があるようです。狙いは☗6四歩☖6二金引☗7七角☖4二飛☗3三歩成です。i図を乗り切れるかが課題だと思いました。
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k図は☖6二金寄まで
l図は☖4三銀まで
m図は☖4五歩まで
 ちなみに、私はk図のような形を研究していたことがあり有力視していました。銀冠とミレニアムの両方の可能性を残す指し方です。この辺りはまだまだ知られていないことが多いので研究してみると面白いと思います。
 本章では☖8二銀型のみを取り扱っていますが、☖7一銀型についても解説して欲しいと思いました。2019年3月の実戦例(l図)や2019年4月の実戦例(m図)が前例としてあります。
23『将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法』レビュー
180ページ結果図
n図は☖4四桂まで
o図は☖9九飛成まで
 ◇第5章 先手振りミレ
 本章は端歩突き越し☗2八銀型ミレニアムの章です。最大の焦点は☖8六歩☗同歩☖6五歩の仕掛けに耐えられるかどうかです。仕掛けられた後の180ページ結果図について「AIの評価値は-200前後」と記載されているのですが、☖4四桂(n図)で局面でソフトに長時間読ませたところ後手有利の結果が出ました。図以下☗4五銀は☖6八馬☗同金☖7九飛☗6九歩☖2八飛成☗4八香☖4七歩☗同玉☖5五桂☗3七玉☖4七歩☗同香☖9一飛成(o図)が一例で、次に☖3六桂☗同銀☖3五香という厳しい攻め筋があります。☗2八銀型は先手が大変と判断し、本章の以降の内容は未読です。
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p図は☗6五歩まで
q図は☗4八金左まで
r図は☗4五歩まで
 本章でも☗3九銀型ミレニアムについて解説が欲しいと思いました。☗2八銀型ミレニアムは☗2九玉と潜る余裕なく仕掛けられてしまうことが問題だと感じました。そのため、☗2八銀型より一手早く囲える☗3九銀型(p図)の方が安全性の面で優れています。q図まで囲えれば☗2八銀型と比べても遜色ないほど固いです。以下☗7二飛(☗6六角☖8二飛の千日手狙い)には☗4五歩(r図)と仕掛けて既に先手に良い評価値が出ています。以下☖同歩なら☗同桂☖7七角成☗同桂☖4四銀☗6四歩で好調です。
 レビューは以上です。最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

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