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新シリーズ『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎

2025年10月4日に投稿
1『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎
実戦第1図 ☖1四歩まで
◎これまでのあらすじ
 2年カメレオンやったしそろそろ飽きたので、早繰銀を指そうかなと思いまして。
 黒田本(絶対早繰銀)を買って読んだはいいけど中々身につかないなぁという気分。

◎コンセプト
 気になった対局(というか相手の戦法に対するある程度の解答)をピックしてちょっと見ていく。
 2切れだしレート帯は今1800前後なので両者雑なのはご了承ください。
 手順は図に触れば動かせるから動かしてみてね。
『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎
2
実戦第2 図 ☖8二飛まで
実戦第3 図 ☖8四飛まで
 今回は縦割2局面図のレイアウトに挑戦。棋譜マップアプデおめでとうございます。ようやく色々落ち着いたので書いていこうかなと思う。
 本譜は相掛り調の出だしからお相手明らか棒銀しそうな銀の出。だったら中段に飛車引けばいいのにね、ちょっと悩んで深く引いちゃったね。まあ我々の棋力帯でそれを咎められることはあるまいし、指してるうちに好きなほうを選べるようになるさ。

 あー出てきた、銀が出てきた。この瞬間が居飛車初心者やB級戦法遣いにとって最高にしんどい瞬間だと思います。
 「やめてよね、そんな単純な攻撃受けられるわけないだろ」
 ☗3六銀に☖3四歩は絶対として。単に銀が出てきてお相手は棒銀スタイルとなった。君たちはいい加減呼称を統一する気はないかな?(攻め筋が違うからしょうがない)
 浮いて受ける。なんか損してる気がする。勿論損してるのでそれは後ほど真の手順にて。
3『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎
実戦第4 図 ☗7六歩まで
実戦第5図 ☗2三歩まで
 お相手守らずに突進、2切れは攻めたほうが強いんだという正論パンチ。
 この4図はみんなよく見たことがあると思う。当然銀を成り込んでくれれば……だがそんな夢見る時代は皆卒業したはずだ。大人になるって悲しいことなの。
 というわけで大概の人は角道を開けてくる。交換して2二に打ち込んで突破を狙う、できなくても時間を削れるはず。実に理に適っている。

 弱気の☖2二歩がよろしくない、この点も含めて真手順で見ていきたい。
 本譜は☖8二角と打たれなかったので息を吹き返したものの、その後の飛車引きも居玉解消とかでよかったと反省(右に逃げる方向がよいだろう)。
 まあこの手順はもうやらないからいいか……いいのか?
 やはり棒銀というのはプリミティブに強いのだ。角交換したら融通利くしねぇ。
 
4
実戦6図 ☗2二角まで
実戦終局 図 ☖3二同銀まで
 ☖4四角打ちはほぼ絶対。本来は角合わせる人の方が多いと思いますがちょっと違う手順に。
 で2二に打ち込むという目標を先手は実現しましたが、これでこちらは復活。
 この後の流れはまあ皆さんなら余裕で分かるはず。そもそもこれを食らわないようにしたいという話ではある。
 


 飛車先を叩いて一気。細かいことを言えば銀抜いた方が攻め駒補充できて早かったかなと。
 というわけでこれが本日の実戦局でしたが、もっと簡単に受けられるのではないかというわけで本編に行きましょうか。
 
 本シリーズは、実戦局を見てからまあまあ正しそうな手順を見ていくという構成にします。今決めた。
5『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎
真手順 第1図 ☗2七銀まで
 さて、黒田本の手順を見てみよう。
 実戦では☖1四歩を習慣的に突いてしまっているが、相手が☗9六歩を指したのに合わせてで構わないだろう(☖7四歩をかすめ取られそうな気分になるからだが、まあ取られても別に……という話である)。あくまでこれは早繰たかった時の形なので、別にこだわる必要性はないんだが。

 細かい話は葛山わさび相掛り講座に振るのが一番楽。
 本当に序盤の一手をもっと大事にしていきたいなと思う次第である。というか中盤に考えたいからこそ序盤の一手を大事にしたい。序盤屋は序盤大好きだけど、それは相手を分からん殺しで嵌めたいだけではなく、思考力を序盤以外にかけるために前借しておきたいというズボラ精神から来るものでもあるのだ。
6
真手順 第2 図 ☗2四同銀まで
真手順 第3図 ☖2七角まで
 さて実戦譜と比べて子の進行なら7筋圧迫ができるのがミソ。代わりに角交換時王手飛車には注意しないとだけど。
 相手の出方を見て飛車の引き場所を決められるのもよくて、☗3六銀に呼応してから飛車先交換できてるからいいよねっていう話。つまり後出しじゃんけん。
 勿論後出ししても必ず勝てるわけではないが、何してくるか分かってから指せたほうが気持ちも脳も余裕をもって動けるだろう。

 あとは角交換を厭う必要性はない。☖6四同飛が王手飛車を避けつつ飛車成の先手になっている。そして☖2七角が凶悪な手で
 つまり実戦譜の方はうろ覚えだったのである、もうちょっと記憶を手にしみこませれば行けそうだね。
 ちなみに後は☗3九金☖5二玉☗1六歩☖4伍飛で飛車回りを見せて自然とよくなり申す。おまけでもうちょい良くなるまで見よう。
7『早繰銀を指したくて』 第一回 直線的相掛り棒銀の謎
再掲 実戦第4図
実戦第4図からの理想
 じゃあ戻って実戦の形ならどうなっていたのか、という話。手癖で☖1四歩を突いて色々遅れてるわけだが、代わりに王手飛車は気にしなくていい(一応5五角も)。
 似たような形でもカウンターが成立するならとても楽ができる。できてないなら書いてない? それはそう。
 角道開けずに☗3五銀の強襲もあるけど流石にね?(☖同歩☗2一飛成☖2二銀☗7六歩角交換後飛車回りで勝勢)


 結局☖2六歩が刺さる、真手順と違って歩を払ったらどうなるかというとこうなる。先手は銀が立ち往生して飛車交換も不利のため馬作るくらいではどうしようも無いだろう。
 というわけで第一回は直線的な棒銀の攻めに対するカウンターの話でした。見直してみて手順の妙を改めて実感。これだけで勝率0.2%上がるのではないか?
 後はおまけです、真手順の方の続きをば。
8
おまけ
 実際は角交換せずに5八金と受けときゃこれからになるわけだが、攻めっけが強い方はそうは行かないでしょ。
 おまけの手順は銀得した後自玉の安定性を相手に押し付け続けてる。飛車交換は避けられないし壁形が残ってるしと先手にいいことがない。
 やはり一直線は危ないんだなぁみつを。
 最後の8六歩はおしゃれなので見習いたい。取ったら8八打つ、歩があるのって大事。

 というわけでこのシリーズが続くかは私の調子と皆様の反応にかかってますのでよしなにー。

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